検品
本日の講座は検品についてお話しします。
検品についての重要性は先日の講座でもお話ししています。
本日は検品についてもう少し詳しくお話しいたします。
ここで重要なのは以前にも申し上げました日本と中国の商習慣の違いです。日本では不良品率は通常0.5%以下に抑えられるようにQC(クオリティーコントロール)が構築されます。
対して海外では2~3%で設定されることが多いようです。
この2~3%という不良品率が現状での世界標準でしょう。
そこで、中国ですが、昔は普通に20~30%の不良品率でした。
中国がWTO(世界貿易機関)に加盟して以来、徐々に世界標準に近づきつつありますが、それでも5%くらいの不良品率は普通に存在しています。
ところで、これは製造段階での話です。
日本品質においては製品製造後、検品を経て不良品をはじき、パッケージングの段階では不良品が限りなくゼロになっていなくてはなりません。
箱に入って、商品となった段階で不良品があってはならないのです。
これが日本の商慣習です。
ところが世界標準は異なります。中国も目指しているのは日本品質ではなく世界標準です。
数年前にニュースでも騒がれましたね。
マクドナルドのチキンナゲット問題です。
工場が中国からタイに変わっても、結果はさほど大差ないのです。
だって、それが世界標準だから。
世界標準では商品段階で製造段階の不良品率が継承されるのは当然と考えています。
それどころか、パッケージングの段階でさらに不良品率が増加するとされています。
つまり日本の商習慣では原材料入荷から製造、出荷までの間に工程ごと何度も検品が行われるのですが、中国では出荷直前の最終工程においてのみ検品がなされます。
そうすると、パッケージングされた状態での不良品が多数、出現します。パッケージ以前に不良品を排除する意識が低いのですから当然です。
さぁ、ここで問題が生じます。
商品開発を製造段階から工場に発注しているメーカーは許容範囲を超える不良品を受け取りませんよね。ところが小資本で参入する私たちは工場から生産ラインを組むわけにはいきません。そうすると、どうしても世界標準以上の不良品率で商品が納品されます。
こういう状況の市場で仕入れを行うのですから、仕入れ段階で検品が必須なのはご理解いただけると思います。ですが、私たちの検品で不良品をゼロにするのは「無理」ということもご理解ください。
不良品が出れば、交換を交渉し要求しますが、100%交渉が成立することはありません。不良品返品を拒否される事例は度々あります。
そもそも中国側では不良品が含まれるのは当たり前、くらいに考えています。
不良品率も含めて、安価に商品を提供できるのだという理屈です。
販売店がそのリスクを背負うから、安く仕入れた商品に高い売価を設定して販売できるんだろ、という考え方です。
本文は実践講座動画本編の一部を書き起こしたものです。
この続きは実践動画講座本編にてお楽しみください。
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